• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2019年10月21日(月)

ここから本文です。

知事記者会見

2019年10月21日(月)


知事発表:令和元年台風19号災害と県の対応、台風19号による林道東俣線の被害、モンゴル国経済訪問団の成果、令和2年度医師臨床研修開始予定者の状況
幹事社質問(記者質問):台風19号、台風19号による林道東俣線の被害、リニア中央新幹線、洋上風力発電
幹事社質問(記者質問):洋上風力発電、リニア中央新幹線
記者質問:陛下とのエピソード
記者質問:豚コレラ対策

知事発表:令和元年台風19号災害と県の対応、台風19号による林道東俣線の被害、モンゴル国経済訪問団の成果、令和2年度医師臨床研修開始予定者の状況

(知事)

 今日の花はリンドウ、紫のスプレーマム、斑点のあるのが、紫のホトトギスというそうです。酔芙蓉のつぼみ。これですね。酔っぱらってる芙蓉ってわけ。ピンク色になるそうです。白いのはクジャクソウ。それから枝はコリヤナギということでございます。

令和元年台風19号災害と県の対応

 さて、今日の発表項目でございますけれども、全部で四つございます。まず、最初は、台風19号災害に係るものでございますけれども、この度、台風19号の被害で、犠牲になられた方が出ました。衷心より哀悼の意を表します。被災された方々が1日も早く日常の生活を取り戻すことができるように、ご祈念を申し上げたいと思います。この台風により、県内では死者が1名出ました。また、行方不明者1名ということになっておりまして、人的被害が発生いたしました。河川の氾濫等によりまして、県内で、全壊が3棟。また、床上、床下浸水など、2600棟を超える被害が発生した。その他、県内各所で道路、河川、港湾施設等に甚大な被害がもたらされました。災害応急対策の実施につきましては、自衛隊による行方不明者の捜索、給水活動などのご支援をいただきました。また、浸水被害の解消のため、国土交通省中部地方整備局から排水ポンプ車を派遣いただきました。これら、国の支援には大変感謝しております。多くの市町で家屋被害が発生いたしまして、発災後の1日も早い生活再建に向けて、罹災(りさい)証明の迅速な発行が求められております。そのことから、私どもといたしましては、罹災(りさい)証明事務に関する臨時の研修会を開催しましたほか、災害救助法が適用された、この伊豆の国ならびに函南のこの市町には、連絡幹部を派遣いたします。班長級のもので、すでに、これまでの他府県、他県への援助等でこの方面に通用している連絡幹部を派遣いたしまして、災害対策本部の運営、あるいは災害救助法に関する事務をご支援申し上げております。また被災された方に対する県税の納付期限を延長するなど、各種支援制度について、県ホームページで公開しておりますので、ぜひご覧くださるようにお願いをいたします。

 駿豆水道の断水で熱海市、函南町の多くの方々にご不便をおかけしました。申し訳ありませんでした。昼夜兼行で復旧工事やりまして、本日、今日21日でございますけれども、予定していました熱海市、函南町が管理する受水槽への送水を、19日未明までに再開することができまして、現在までに全ての地域で断水は解消されたと。今日、送水予定だったんですけれども、2日半前倒しで再開したということでございます。企業局が地元の人と協力いたしまして、昼夜兼行で、二次災害も起こさずに、復旧に努め、復旧に尽くしてくださったということでございます。大変感じ入っております。道路、河川、港湾などの公共土木施設への被害、農林水産業や商工業への被害につきましては、県と市町が、現地の状況を調査中でございます。災害復旧事業等による早期の復旧と、制度融資等による支援を実施いたします。また、必要な補正予算の編成も検討をいたします。国に対して、災害復旧の支援についても働き掛けてまいります。

台風19号による林道東俣線の被害

 続きまして、今回のこの台風に関わることで、林道東俣線が被災したことについてでございます。10月14日、静岡市から台風19号に伴う豪雨によって、市が管理する林道東俣線が路肩部から大きく崩壊いたして、全線通行禁止になったとの報告がございました。現在、静岡市が管理者でございますので、静岡市が対応を検討されていますけれども、当該箇所を含め、全線を調査中でございまして、被災箇所は複数見込まれております。今後、静岡市は、林野庁所管の国庫補助事業である林道施設災害復旧事業を活用し、復旧工事を行うことを検討しているとのことですけれども、全面的な復旧には相当期間を要する見込みということです。今回被災した、この林道東俣線というのは、リニアの建設現場に入る唯一のルートであります。6月13日に、この現場に皆さま方の仲間と入りました。この林道が従来のままであるということは、当時一緒に案内してくださった宇野副社長さんに、繰り返し申し上げたところであります。そして、こうした形で、道路が寸断されたり、作業員が取り残された場合どうするんですかということがありました。そうした、この安全性の観点から、この林道については危惧していたところであります。建設工事に携わっている作業員の方がいらっしゃいます。その方たちの安全を確保するためにも、この林道整備は一刻も早く行うべきであると、これまでも申してきましたけれども、あらためて強く申し上げたいと存じます。JR東海と静岡市が今年7月1日に、林道改良工事に関する協定を締結したということでございましたが、整備にめどがついたと喜んでおりましたが、現在も協定で約束された工事に着手されていないという報告を受けております。どうしたことでしょうか。6月13日に行って、その結果7月の初めに協定を結ばれたって、9月1日から工事に入るという、そのように報道されておりましたが、それが今、10月中旬になってもできてないということは何事かというふうに思っております。大型で非常に強い台風でございましたので、仮に改良工事が終わっていたとしても、今回の被害を防げたかどうか、これは分かりませんけれども、こういったアクセスルートが脆弱(ぜいじゃく)であるってことは、あそこにいる人、あそこ通った人は、すぐ分かります。こうしたことを放置しておきながら、本体工事の着工を急ぐかのような態度を示されているJR東海の安全に関する姿勢には、疑問を感じざるを得ません。JR東海さんには現状をしっかりご認識いただくとともに、作業員の安全確保を第一に、一刻も早く林道の整備を終えていただきたいと存じます。

モンゴル国経済訪問団の成果

 三つ目の報告事項でございます。モンゴル国への経済訪問団の成果についてであります。10月6日から10月12日まで、ふじのくにづくり支援センターの矢野弘典理事長を団長とする、県内企業経営者を含む37名の経済団がモンゴル国を訪問いたしました。目的は、モンゴル国の企業経営者のセミナー、それから、県内企業10社が参加した日本語ができるモンゴルの大学生、大学院生を対象とした合同採用面接会。また三つ目は、モンゴル国の技能実習生の送り出し機関と日本の監理団体を、受け入れ団体とのマッチングだったわけでございますが、これが、当初の予想をはるかに超える大成功に終わったということで、私が伝言ゲームで申し上げるよりも、矢野理事長の方から直接皆さま方にご報告を申し上げてくださるようにお伝えしましたところ、快諾していただきましたので、詳細は、10月30日水曜日午前11時に、県庁東館4階におきまして、団長の矢野理事長さんが記者会見を行いますので、ぜひご取材ください。皆さんの中にも、一緒に高校生などとドルノゴビ県に行った方もいらっしゃるかと存じますけれども、それがここまで発展してまいりました。そして今、多文化共生または日本の労働力不足につきまして、私ども、焦点を定めて、来ていただくようにしているわけですけれども、これまでの10年近いモンゴルとの交流が、今回はっきりと成果が表れたというのを実感しております。矢野さんは、一番最初に参りましたときから、向こうの経済団体連合会の顧問に頼まれてなっておられまして、そうしたこともございますので、ぜひそのあたりの肌感覚も含めて、矢野さんからご報告を聞いてくださればと存じます。

令和2年度医師臨床研修開始予定者の状況

 それから四つ目が、令和2年度の医師臨床研修開始予定者の状況についてであります。これはとても良いニュースでございます。これまで、私ども県では、平成26年度に創立したふじのくにバーチャルメディカルカレッジの取り組みによりまして、医学修学研修資金の貸与の充実、また県内外の医学生に向けた情報発信等について、医療関係者のご協力をいただきながら、医師確保対策の充実強化に努めてまいったところであります。私は10年前に知事でありますが、そのときに、本県、47都道府県中10万人の人口に対する医師の数が、もう下から数えた方が早いということで、強い要望を受けていました。バーチャルメディカルカレッジは一つの対応策だったわけですけれども、今回、それが奏功したということと、これからまた社会健康医学大学院大学もできるということで、いいお話が続いておりますが、この件につきまして、今日、局長さん来られてますか。担当者が努力したと。今日来ていますので、あなたの方から若干数字も交えて、ご報告いただければと存じます。

(鈴木医療健康局長)

 医療健康局長の鈴木と申します。それでは今知事の方からお話ありました、令和2年度、来年4月から、医師臨床研修の開始予定者ということで、厚生労働省の方から数字の発表がございましたので、ご報告をさせていただきます。来年の、令和2年のマッチングは262人ということで、前年より14人増えまして過去最多数という形になっております。これは、まず各病院さんが、しっかりした研修が受けられるということで体制を整えていただいたこと、これは非常に大きいかと思っております。併せて勤務環境の改善だとか、そういう努力をしていただいたこと。また県の方も、医学生の方々に、メールマガジンの配信だったり、実際の研修の場面等を動画で配信をしたり、さまざまな情報提供することによって、静岡県で研修を受けていただくと、しっかりしたキャリア形成ができるということで、応募していただいたのではないかなというふうに思っております。このマッチングにつきましては、医学生が自分が行きたい病院のプログラムを選んで、順番を付けて登録していただくんですけども、その上位の方に選ばれたということで、多くの方が、静岡県での研修がスタートできるというような形になってます。昨年248人ということで、それから14人増えましたけども、まず昨年と合わせますと、510人ということですね。500人を超える、1年生、2年生の研修医が静岡県で研修をされるということで、大変喜ばしいというふうに思っております。初期研修を終えていただいて、引き続き後期研修、またその後、静岡県の方に定着という形になっていただいて、ぜひ静岡県の方で医師の数を増やしていきたいということで、今後も努力をしていきたいというふうに考えております。以上です。

(知事)

 そんなわけで、大体、浜松医科大、10年ほど前には1学年の定員が100名ぐらい。それが110名あたりまで増えておりますけれども、260名というのは、いわば2学年分に相当するということでございます。それだけの数の方たちが、こちらに研修を受けるということになったということでございまして、大変県民にとっても朗報ではないかということでございます。以上、私の方からの発表項目でございました。




幹事社質問(記者質問):台風19号、台風19号による林道東俣線の被害、リニア中央新幹線、洋上風力発電

台風19号

(幹事社)

 はい、ありがとうございます。発表項目についてちょっと通告させてもらってるんですが、それと合わせて2点ちょっとお伺いしたいんですけども。一つは、今回の台風の被害は内水氾濫による浸水が一つの被害が大きかったということで、今年度当初予算から、国の国土強靱化事業の補助を受けて大規模な河川改修などを計画しているというふうに聞いておりましたけれども、その進捗(しんちょく)状況と、今後の見通しなどを簡単にお聞かせいただければ。

 それともう1点、補正予算の件なんですけれども、今後、積算をしていって12月議会に間に合わせるようなイメージかと思いますが、その辺の見通しなども、またお聞かせください。

(知事)

 分かりました。いいご質問ありがとうございました。まず、ご指摘のとおり、国の防災減災国土強靱化のための3カ年緊急対策によりまして、平成30年度2月補正予算から3年間で100億円の予算によりまして、河川の流下能力を向上させる河川整備を進めているところであります。この3カ年緊急対策の進捗(しんちょく)状況についてのご質問ですが、平成30年2月補正予算で約39億円。本年度予算で約41億円。55河川において、川の道内の土砂撤去や、立木の伐採などによりまして、立ち木ですね、立ってる木の伐採などによりまして、河川の能力を最大限に生かす河川整備を現在実施しているところであります。本年度は、来年度までの緊急対策でございますけれども、対策を要する河川はいまだ多数存在するので、引き続き、国土強靱化のための予算の継続を強く国に働き掛け、本県のさらなる治水安全度の向上に努めていくつもりであります。もちろん今緊急を要されるものは、場合によっては専決によりまして、12月の補正でもいただくなり、調査がしっかりしたものにつきましては、そのときもあらためて補正予算を組むということで、滞りなく、着実に、できるところから河川の改修、また、河川の強靱化に努めていきたいという考えでおります。

(幹事社)

 発表項目に関して質問のある社、挙手をお願いします。

台風19号による林道東俣線の被害

(記者)

 東俣線についてお伺いしたいんですけど、私もあそこでちょっと事故に遭いかけて、ちょっと怖い思いをしたんですけど。道は市が管理していると思いますが、事業主体のJRにもそれなりの管理責任があると思うんですけれども、具体的にどういう責任をJRは負うべきだとお考えですか。

(知事)

 はい。林道ですけれども、作業道であるということなんですね、そこからしか入れませんから。ですから言ってみれば、畑薙からは完全な作業道ですけれども、畑薙に行く道も、実質二つしかありませんね。一つは川根本町から、いわゆる閑蔵線を通って入ると。もう一つは三ツ峰落合線という、くねくね道を通って井川の方に出るという、こういう道しかありません。これも広い意味で、私は作業道だと思っております。従って、三ツ峰落合線につきまして、トンネルを掘るというのは、静岡市と突然協定が結ばれたわけですけれども、トンネルは、JR東海さんが掘るというのは、それが作業員の往来する道だからですね。しかしながら、畑薙ダムから向こうは、二十数キロ、これは許可がなければ入れません。特種東海製紙の管理されているところであり、同時に、道につきましては林道として市が管理してると。そこが作業道になっておりまして、記者さんも行かれたとおり、しばらくは左岸を通っていくわけですけど、畑薙の橋を渡って、今度右岸を、上流の方に行くわけですよ、すぐそばのところでこういう崩落が起こったわけですね。その上は行けないですよ。救急車も行けません。どういうふうに助けるんだと。これは、もうそこで管理する人が、そういう意識を持っていればすぐに気が付くことです。ですから、私はもうそこで作業小屋を建てたいとか言われたときに、この道はどうなってるんですかって聞いたら、全くそういう自覚がないような応接を当時の宇野副社長さんがなされました。

 結果的にこういうことが起こってるわけですね。あなたもそういう事故に遭いかけられて、ひょっとしたら、岩があなたの頭に当たっていたら今の質問もできなかったということじゃないですか。これは他人事ではありません。ですから、あそこに県民の作業員もいるに違いないし、そういう意味では、JR東海さんは、その本体工事はもちろん大事なことが分かっておりますけども、本体工事を進めるための準備作業というものについても、危機管理をきちっとしていただかないと困ると。これから、またいつこういう集中豪雨とか台風のものが来ないとも限らないということですから、可及的速やかに約束守って、すぐに工事に入っていただきたいと。また林道管理してる市当局も、約束を履行するように、市当局としてもできる限りのことを今するべきであるというふうに思いますね。

(記者)

 同じく東俣線で、JR東海の金子社長は、2019年度中にも本体工事に着工したいという意思を示していますが、今回のことも含めて、時間の認識っていうのは難しいものがあるんじゃないかとお思いでしょうか。

(知事)

 どういう意向を持ってるかは自由ですけれども、工事をするのは、金子さんご本人じゃないですからね。その工事をする方々が安全に工事ができるようにするというのは、管理者の義務であります。今回このような林道が通行不全になってるということについては、まずこれをしっかりと元に戻すと同時に、約束どおりこの林道整備すると。従来は口約束だったそうですよ。特種東海製紙の社長秘書されてる鈴木さんとおっしゃったか、名前を間違ってるかもしれませんけど、その方に「工事に入るときについては必ず林道整備する」とおっしゃったそうです。だけどそれ書面になってないので、心配だということが、6月13日にその方から僕に打ち明けられて、そうしたこともございまして、きっちりしてくださいということで、7月1日の協定になったということですね。ですから、約束した以上すぐに実行するように段取りを整えていただきたいし、今はもう文字通りこの東俣線のところだけでなくて、恐らく、幾つも複数のところでみたいなことが起こっているということですから、まずそこをしっかりしないと、本体工事なんかについて、語られる状況かというふうに問題を提起したいと存じますね。

(幹事社)

 他にございますか。台風の件等よろしいですか。

 すみません、幹事社質問に移らせてもらいます。今、リニアの話出ましたけれど、11日、国交省の鉄道局長が、難波副知事とJRの宇野副社長と、霞ヶ関に集まって3者会談を開いたというふうに聞いています。この内容についてどういった報告を受けておりますかというのと、このJRとの対話が今、膠着(こうちゃく)状態、この間ああいう形になった中で、国にあらためてどのような関与を期待されるかというのをお聞かせください。また会談の内容についてはまた、難波副知事にも詳しくお聞きできればと思ってますので、よろしくお願いします。

 伊豆半島の風力発電の件で、強い懸念を覚えるという、環境影響評価の知事意見が先日、出されましたけれども、今月、知事広聴で現地を行かれたというふうに報道で見ましたが、この計画のについての知事の見解を聞かせてください。

リニア中央新幹線

(知事)

 ご質問ありがとうございました。まず、11日の3者会談。これは記者会見やってるときだったんですね。それで皆さま方に、今、難波副知事が鉄道局長の水嶋さんと会っていると、またJR東海からは宇野副社長がご出席の見込みであると。これが3者会談ということでございまして、皆さま方に、帰り次第、この件についてはつぶさにご報告申し上げるというふうにお約束したとおりでございます。ところが、台風の影響がありまして、対策会議が開かれまして、もちろん難波副知事もその対策本部委員会議の主要メンバーでありますので、そのときに簡単な報告をまず受けました。その後、実は3者だけでなくて、うちからは織部局長、今日は、彼が織部局長さんですけれども、出席しておりまして、織部局長の方から、私はつぶさにそのときの会談の模様ですね、報告を受けております。

 だが3者では、今協議中なので、協議の内容については、皆さま方にかいつまんで、協議がまとまるまでは話さないようにするということだったんですけれども、私どもとしましては、ありとあらゆる情報というものを皆さんと共有したいと、こういう考えでおります。まず3者会談では、国交省からリニア中央新幹線の早期の実現と、建設工事に伴う南アルプス地域における水資源と自然環境への悪影響を回避、あるいは軽減するための、3者による新たな合意作成、合意文書の作成について提案されましたけれども、その場での合意には至らなかったということです。現在、合意文書の内容は、国交省さんが中心となり、調整されているという報告を受けております。新たな3者合意が発表されていないために、会談内容につきましては、私の方からではなく、これだと伝言ゲームになりますので、知事定例記者会見終了後に、難波副知事の方から皆さま方にご説明を申し上げます。今日はご案内のようにふじのくに交流会があります。しかし、いつ何時こういう危機管理事案が起こるか分からないので、難波副知事には、通常はふじのくに交流会に行ってもらうわけですけれども、こちらで危機管理の担当者としているということです。十分に時間をかけて、いろいろ質問してくださって結構だというふうに思います。

 それから静岡工区の施工に当たりましては、国が積極的に関与してくださるということであれば、県民の皆さまの不安の払拭(ふっしょく)にも役立つと思いますし、JR東海と科学的根拠に基づいた協議を進めていくことができるというふうに私は期待をしているところであります。

洋上風力発電

 二つ目のご質問でありますが、洋上の風力発電ですね。これは、どう思うかっていうことですね。まず、第1に、洋上風力発電設備は海岸線、陸域、クルーズ船からの景観に悪影響を及ぼすと考えております。第2に、景観への影響は即観光産業に影響を及ぼすと考えております。第3に、工事の実施や、発電設備の存在、稼働による騒音、海流の変化等が漁業に影響を与えると、悪い影響を与えると考えております。第4にそれは、海洋の生態系に悪影響を及ぼすと考えております。第5に海上交通の要衝でございます。1カ月に何百隻もの船がこの往来をしているということでございますので、船舶の航行の障害となるというふうに考えております。第6に、南海トラフ地震等により、発電設備が倒壊する恐れを払拭(ふっしょく)することができません。今六つほど挙げましたけれども、こうした懸念に照らしますれば、この計画は成り立ち得ないと考えております。以上であります。




幹事社質問(記者質問):洋上風力発電、リニア中央新幹線

洋上風力発電

(幹事社)

 幹事社質問に関しまして、質問のある社は挙手お願いします。

(記者)

 洋上風力発電に関しては、例えばメガソーラーの場合には条例がないことによって、その後、条例の整備をしなければいけないという状況に陥ったわけですが、現在、洋上風力発電を県が許可しないとすると、その根拠はどんなことになるのか。成立し得ないとおっしゃるんですが、業者の方が申請してきて、それが書面上問題がなかった場合には、どのような手だてをもって止めることが可能なのか、今そういうような条例のようなものは存在し得るのかということについてお尋ねします。

(記者)

 もっともなご質問で、10年前までは、繰り返し申し上げてるとおり、原子力発電で、安全でかつ廉価であるという想定の下に、そちらの方向に向かったわけですね。ところが大きな事故が起こりまして、安全でもないと、安くもないと。むしろ危険であって、高くつくということがはっきりしました。その結果、自然再生エネルギーにということで、その後、自然再生エネルギーとなりますと、まず誰もが思い浮かべるのが、日照時間が非常に長い太陽光発電、それから風力発電、それから大きな水力発電はある程度整備されてますので、小規模の水力発電、地熱温泉熱等々があったわけですね。そうした中で、いざ太陽光だということで、経済産業省を中心に、この太陽光発電に対していろいろな援助の法律もできました。その結果、メガソーラーっていうのも各地で計画されることになりまして、それが大変問題であるということが、本県について分かったのは、まず最初は富士宮における景観でした。この景観を阻害するということで、大規模なメガソーラーは禁止をするという条例をお決めになったわけですね。二つ目にできたのが、この伊東のメガソーラーの問題で、これは河川が、八幡野川がですね、すぐに伊東の漁港の港に注いで、しかもそこは海洋生態系、非常にきれいなところで、ダイバーにとってもいわば人気のあるところだっていうことで、それが汚されるということもあり、そしてまた景観を阻害するということがあって、大反対運動が起こりました。そのときに私どもは、伊東市がお決めになった条例、これは後出しになったらいけないってことは皆承知の上で、結果的に、今条例が適用されるような状況になっておりますので、県の方としましても、大きな森林が伐採されたことによる悪影響というのが、たくさん列挙されることになりまして、それに応じたアセスの対象範囲を、厳しくしたわけですね。そうしたことで、この森林に関わる項目がございまして、四つ、五つぐらいがあったと思いますけれども、そこに抵触しない限りこれは認めろというような形の法律になったわけです。だから、認められないということがなかなか言いにくい法令になっているということがございまして、今、われわれは各条例の項目に即す形で、法律の条項に即す形で、「これこれは必ずするように」、「これこれはお願いします」、「これこれは必ず報告するように」、「これこれは」っていうことで、付帯意見を添えるということで対応しているというのが現実です。ですから、これはもう間に合わないということが分かっておりますので、今、それを変えるための法律を、変えていただくための運動であるとか、差し当たっては、住民の意向というものを最大限尊重するということもございまして、先ほど言いました景観とか、安全とか、土砂災害とか、水の汚染だとか、等々がございますものですから、こうしたことについて、しっかりと付帯意見を付して、もし、この項目に違反していなければ、そうした形での、意見照会するという形にせざるを得ないのが現状だということです。

 しかし、さすがに国当局もこの問題についての自覚が出てきたというふうに報告を受けておりまして、林野庁ほか、そうしたところの動きを注目してるところです。特に伊豆半島はジオパークですので、しかも今回のような集中豪雨も起こったことで、それがメガソーラーと一緒に流されたりすると、大変なことになるというふうに思っております。

 そんなことで、先ほど洋上風力について言いましたことの背景にある考え方は、メガソーラーについても同じように妥当するというようにお考えいただければと存じます。それが私どもの姿勢です。

(幹事社)

 ほか、幹事社質問に関連して。

リニア中央新幹線

(記者)

 リニアの3者協議のことについてお聞きします。協議の内容については、また後程、副知事からということですけれども、その協議のあり方について、国交省、国が関与を強めるという方向では、恐らくそういう方向性になると思うんですけれども、国が関与を強めた場合に、リニアの事業認可をしてる国が行司役になったときに、中立性をどのように保つのかという観点から考えた場合に、知事としてはどのようなことが必要になってくるとお考えでしょうか。

(知事)

 国は認可もできるし、取り消すこともできるんですね。それが全幹法の法律にうたわれているところであります。そして、国が関与をする場合、差し当たって、地元説明を事業者がすることが、責任になっております。これはもちろん、地域貢献というのが、法律の第1条にうたわれておりますから、そのために地域にとってこういうメリットがありますよということをしっかり示さなくちゃいけないわけですね。それがなされてないってことが、あるということが現実です。国が関与する場合は、私どもがしてるのと基本的に同じです。つまり、しっかりとしたエビデンスに基づいて関与するのが、関与の仕方だと思います。ですから、地質であるとか、水脈であるとか、水量、水質、土捨て場の問題、監視の問題、生態系の影響等々ですね。それぞれ、国として、与えられた情報ではなくて、自らがその情報を獲得されねばならないと。今回、国が関与されるので、オブザーバーとしてしかるべき立場の方がご同席賜っております。そしてまた、われわれの方からも、さらにJR東海さんの方からも、いろんな報告が上がってるかと存じますけれども、何のために地方整備局があるんですか。南アルプスは国の、また世界の財産です。そうしたものを預かって、そこに国の法律が全幹法という形で「そこを通っていい」ということになったわけですけれども、そこについて、どういう問題があるかっていうことを、国自身がわれわれの知見を最大限活用すると同時に、獲得される必要があると。その中には、JR東海さんがやってなかったこともあります。例えば、宇野副社長さんは、100キロ以上下流のところに影響なんかありようがないというふうに言われてますけれども、さて焼津に影響がないのか、吉田町に影響がないのか、藤枝に影響がないのか等々、あるいは牧之原に影響がないのか、島田に影響がないのか、その中下流域まで影響があると地元の人は見てるわけです。なぜかっていうと、大井川の水が今まで枯れて、そして取水制限を秋から夏にかけて半年間近くやって、そのうち、そうですね百数十日間は取水制限があるとか、そういうことを経験してるわけですね。

 ですからもう、地下水に依拠している事業所は400を超えてます。その地下水掘っている数だけでも千本超えてるわけですね。ですから、こうしたものが影響がないというふうに、到底言えないというふうに思ってらっしゃるのはもっともなことだと思うんですね。そうした事柄について、国は調査をした形跡がない。従って、またJR東海がやってないから、だからこういう懸念が上がってきてるわけですから。関与という以上、ただ話を聞いて行司をするっていうことではなくて、自ら力士の一人になったつもりで、相手の立場に、つまり、東の土俵に立っているものと西の土俵に立っているものを、両方の立場があると思いますので、その立場に立って、現実をしっかり知らなくてはいけないという、そういう能力を地方整備局ほか、環境省もお持ちであるというふうに存じますので、関与とする以上、積極的な関与をお願いしたいと。単に言い分を聞いてどちらに分があるとか、初めから結論決めてきて、こちらの方向に動かすというようなことは、もう見え透いた形になるので分かりますからね。きっちりと、いわば、われわれも「ほー」と感心するようにして、そして何よりも地元の人々が納得することが不可欠です。なぜかっていうと、これはもともと国鉄で、基本的に国のインフラですから、それを今、いくつかに分かれてJRがやってるわけですね、その中でも、JR東海さんはうちに関与されてるってこともございますので、公共性が非常に高いということです。従って、元国鉄を預かったつもりで、しっかりと、ここを調査してくださいと。これが関与の最初の条件だということになります。

(幹事社)

 他、幹事社質問に関連して。なければその他の質問に移ります。これら以外で、質問のある社は挙手の上。




記者質問:陛下とのエピソード

(記者)

 明日、即位礼正殿の儀が開催されます。知事は、陛下とは富士山や学問などを通じて親交おありですので、あらためてになるかと思うんですけれども、陛下との印象的なエピソードなどがありましたら教えてください。

(知事)

 文芸春秋では、700字で書けとか言われたんですね。だから、それでは到底収まるものではなかったということでありますが。そうですね、そこで陛下それから上皇陛下、さらにまた崩御せられました昭和天皇、学問せられてきたということはご案内のとおりです。昭和天皇の学問は海洋生物で、下田などの海洋生物のご研究などについてはよく知られているというか、されてるってことは皆さん知ってる。それから上皇陛下におかれましては、ハゼの研究で世界的に有名です。それで、両方とも海の下じゃないですか。水の下でしょ。自分は水面の上に出たかったと。父も祖父も海の下、水の下だったので、僕は上に出たかったんですとおっしゃったことがありました。「ほおー」と思いましたね。大変ユーモアにあふれた自分の研究についてのご説明ですけれども。それから、テムズとともにというのを学習院の新書に出されたわけですけれども、ああいうふうに、国民に自分の考えを分かりやすい言葉でお語りになるということは、海外から帰られた直後からですね、留学のことを学習院で講演されたりすると。

 あるとき、電話かかってきまして、自分は歴史学部にいたと。歴史学というのはファカルティオブヒストリーっていうんですけれども。日本には歴史学部というのはありませんけれども、ファカルティオブヒストリーっていうのは、古代学がありまして、そして歴史学部というのがあるんです。歴史学部が対象とするのは、一応モダンヒストリーということになっているわけですが、宮内庁から電話がかかってきまして、モダンヒストリーはいつからいつまでかって。いつまでにお返事差し上げなければなりませんかと。何時には東宮を出るので、そのときまでにお願いしたいと。あれ何時ぐらいだったかな。ともかくイギリスは要するにまだ寝てらっしゃる時間ですよ。しかし、電話を差し上げまして、ピーター・マサイアス先生に。いつからいつまでかと。その古代ローマが滅んだその年から、あとはいろいろ議論したことがあると。それ以降、中世史も歴史学部に入ってる。われわれの言う中世史ですね、も入ってると。じゃあファカルティオブヒストリーのヒストリーはいつまでかと。あと現代になりますから。それは、歴史学部でも大議論になったことがあったと。そのうちの一つが新幹線だったと、「へえー」と。新幹線は1964年に10月1日に開通しました。10月10日に最初の東京オリンピックが開催されたんです。そしてこれは明らかに日本の富士山、桜、芸者というイメージを、富士山は言うまでもありませんけど、桜吹雪の中を日本最高の技術が疾駆すると。この新幹線というのは鉄道、鉄道の母国はどこでしょうか。イギリスなんですね。イギリスってのは産業革命の母国ということで、産業革命と言うと何となく私どもは軽工業、重工業という、そういう理解を教科書で教わりますけれども。イギリスの方にとっては、実は鉄道が圧倒的にイメージとして強いんですよ。この鉄道というのは、1825年にストックトンダーリントン鉄道ってのがありまして、それが最初に鉄のレールですね。これを貨物が走ったんですけど、引いたのは馬だったんですよ。だから実際にスティーブンソンのロケット号というのが、文字通り今の現況1830年、マンチェスターとリバプールの間だったんですね。ですからこれが、100万人の人がたくさん来て、大騒動になったわけですね。ものすごい物ができたと。今まで馬車でこんなんなってたわけでしょ。ですから、馬車の旅行っていうのは、けがが絶えなかったんですね、でこぼこ道ですから。そういう中で鉄道ができたっていうのはイギリスを変えたんですよ。

 それで、その鉄道を抜いたのが新幹線だということで、日本の新幹線が、ブリットトレインが近代史の終わりだっていうことで笑ったことがあると言われて、それを私が皇太子殿下にご報告したのではなかったかと思いますけどね。ですから非常に厳密です。お話しされるときには、分かりやすい言葉で、今回の水運史から水の世界へという御本も、講演がベースになっているとはいえ論文も入ってますから。しかし非常に分かりやすい言葉で、言いたいことが起承転結を付けて書かれておりますけれども。実は背景にあるのは、英語の論文もご覧になったら分かりますけれども、実に厳密ですよ。だから、安田元久先生のところで中世史、大学の学部生のときに学ばれたわけですけれども、そのときに資料批判といいますか、資料に当たって、決して憶断では言わないという、史実をして語らしめるということで、背景にあるのはこの史実を重んじると。つまり科学的態度ですね、こうしたものが、お持ちです。例えばこうお話しするでしょう。私どもは二度も三度も同じこと言ったりします。そうしないと静岡県の知事は務まりません。同じこと何度も言わないと、1回言ったからもう終わりという訳にはいきませんからね。陛下は、1回言ったことは覚えてらっしゃるんですよ。これは長らくお目にかかると、いかに吸収が早いかというのは感じます。私は陛下とは12歳違うんですが、ちょうど12歳ぐらい年下の青年たちを最初に教えたんです。それがいわば教授になって、ゼミ生をとったりして教えるなど、それを比べますよね。当時の早稲田の政経の学生は、早稲田滑って東大に入るとかね。そういうことで非常に優秀な子が来てたんですけれども。遜色ないというか、非常にレベルが高い知的な青年らしい青年皇太子でいらしたと。当時は皇太子、皇太子の東宮の下か、まだ陛下、先帝の昭和天皇がご存命でしたから。ともかくそういう印象があります。あるとき、呼ばれたんですよ。通常はこのドアから入って陛下がそこにいらして、そこに行ってお話をして、侍従が来て、そして侍従が来たときがおいとまするときなんです。で、陛下は、陛下というか今の陛下は残られて、私はそこであったと。あるとき、ハープの音が聞こえてきたんです、ポロンポロンと。それで母ですとおっしゃったんです。「ハーッ」とこうなるでしょ。お目にかかられますかと言われて、サッと立たれたんですよ。私はもうびっくりしましてね、即座に書類をまとめて、こちらのドアではなくてあちらのドアに行かれたので。侍従来てないでしょ、しょうがないから付いて行く以外ないですね。そこが音楽ルームになっていまして、階段は3段ぐらいあったかな、ピアノがあったり。美智子様がピアノがこれしてられたんですね。いろいろ皇族というか王族の写真等が飾られていて、音楽ルームかなと思いましたけども、私たちが入ったものですから、美智子様、当時、皇太子妃殿下だったかな。皇太子妃殿下だったと思います。昭和天皇はご存命だったと思いますけど。最敬礼しますよね、当然。何とおっしゃったか、そんな低いところからおっしゃって、ツッツッと降りて来られて。そして上皇后様と徳仁親王殿下が並ばれて、それでしかるべくお話をしました。帰らなくてはいけない。どう帰ったらいいんでしょうか。それで、明らかにすぐにそのことを美智子様が察せられまして、こっちから入ってきたわけです。ただその階段があって、その右側で扉なんですね。あちらから帰れるということで、それでおいとましますって行ったわけですよ。そしてところがドアが開かないんですよ。どうしても開かないわけ。そしたら上皇后陛下が来られまして、私の手を触って、これ押すのではなく引くんですと。そんなこともございました。

 ともかく、今申し上げたいことは、あの母君でいらっしゃいます上皇后陛下、そして陛下のご関係も素晴らしいものであり、ひょっとするとあのときはじめから紹介するつもりでいらしたかなと思ったりします。ハープの音が聞こえてきたときが、そのときよっていうことだったかもしれませんね。それは今、今からもってのことですけども、そんなことがございました。

(記者)

 楽しいお話をありがとうございました。




記者質問:豚コレラ対策

(記者)

 豚コレラについて何点かお尋ねします。まず最初に、県内でウイルスが感染された受け止め、特に藤枝、県境でなくて藤枝でっていうことについて、知事の受け止めを教えてください。

(知事)

 はい。これ深刻に受け止めました。これは夜に電話がかかってきました。それからともかく、休みの日ですよ。今日こちらに来ている志村さんから電話がかかってきまして。そして国に検体を届けて、それ8時間かかると。それ以降、公式の発表になるということだったんですよ。しかし、志村君以下、うちの関係者は、即、その事実を関係者に伝えて処置をしたと。それが今のおっしゃったような、報道されてるような事実になっておりますので、この間、この件につきましては、何とおっしゃったかな、伊藤君が前線で指揮をしていましたので、ちょっとそのあたりの正確な経緯を。

(伊藤畜産振興課長)

 経済産業部農業局畜産振興課長、伊藤と申します。10月17日の木曜日、死亡イノシシを発見したという通報を、市民から市役所を通じて中部家畜保健衛生所に通報がありまして、直ちに検査を実施し、それ、夕方の18時20分だったと記憶しておりますけども、県の中部家畜保健衛生所の検査で、県の段階でPCR検査陽性という事実が判明しました。直ちに経済産業部内に報告するとともに、国の農林水産省の動物衛生課に報告いたしました。そこで、国が確定のための遺伝子配列を分析するもう一つの遺伝子検査、それをやると、その結果が判明するまでは公表は控えてほしいという、そういった指示があったんですけれども、私どもとしては一刻も早く、県内の豚を飼われている方に、その事実を伝達して、なおかつ、その時点で飼われている豚に異常がないかどうかというのを、確認を深夜にかけて行いました。結果、異常のある農家はなかったということでございます。それで翌18日、金曜日の17時55分に、国から国の検査でも陽性だったという、そういうご連絡を受けて、皆さま方にお約束していた18時の記者の方々へのご説明、ちょっと10分程度遅れてしまって申し訳なかったんですけれども、そこで公表したと、そういう経過でございます。以上でございます。

(知事)

 陽性の反応が出たということで、即、関係の養豚業者の方に電話をして連絡をされて、国の正式の公表があるまでは、ここ限りということで、しかし必要な処置をおとりになったということでございます。

(記者)

 追加で、次ワクチンの接種が始まると思うんですけど、流通制限で精肉とか加工品は流通制限ないということで、生きた豚とか受精卵は流通、接種地域外に出しちゃいけない、富士宮のセンターとかで、種豚とか精液で県内外に出してるところに対する対応ですとかはどうなるでしょうか。

(志村農林水産担当部長)

 はい。ワクチン接種ということになりますと、やはりそういう今おっしゃった、その種豚農家、あるいはそういう子豚を全国販売してる農家がございますので、本日から、家畜保健衛生所ごとにそういう方々含めて、全ての農家に説明してご理解を得るということで、まずは進めてまいります。

(記者)

 車両の消毒ポイントを増やすとかはお考えはあるでしょうか。

(志村農林水産担当部長)

 車両の消毒ポイントにつきましては、いわゆる県外から入ってくる、例えば餌を運ぶ車両ですとかそういったもので伝染するものを防ぐために、消毒ポイントを県内4カ所に設けてございます。今回、県内で豚ではなくてイノシシで発見されたということでございますので、まずは消毒ポイントじゃなくて各農家、農家のところの入口の消毒を徹底するということで、これは家畜伝染病予防法の30条に基づきまして、県が消毒用の石灰を全戸に配布するという手続きをとります。

(記者)

 ありがとうございます。最後に知事、今後の対策ですとか、農家への支援策であらためて一言お願いします。

(知事)

 推奨地域に設定してくださいということは、各会派からのご要望もございまして。ですから、これ設定していただいたので、何とかこれを押さえ込めたいと思っております。難波副知事も知事室に来られて、どうしてこのイノシシが陽性になってるのかと。その理由はまだ分かんないんですよ。10キロ圏内には養豚農家ありませんけれども、しかし当然何らかの方法で、この亡くなったイノシシは感染したわけですね。これをできる限り、想像力を働かせて、その想像力に応じた形での処置をしていこうということで今動いてるところでありますが、今とりあえず推奨地域なったので、これに関わる他と同じ、他の県と同じような処置をできる限り早くに実施したいということであります。

(記者)

 ありがとうございます。

(記者)

 豚コレラに関連してすみません。ワクチン接種、本日から全ての農家に説明をされるということですが、接種のスケジュール、何日後ぐらいから始まって、どんなスケジュールで進めていかれるのか、もう少し詳しいお話があれば。

(伊藤畜産振興課長)

 はい。まず農家への説明ですけれども、先ほど志村農林水産担当部長、本日からっていうお話だったんですけど、本日ごく少人数のグループで、中部農林事務所管内で1カ所でやってまして、23日の水曜日、県内三つの家畜保健衛生所ごとに、農家の皆さん集まっていただいて、詳しい説明をいたします。その中で、マスコミ各社の方から取材をしたいよという、そういうようなお話ありましたので、取材のできる場所1カ所決めて、本日中に、ちょっと時間は、ちょっと夕方になってしまうと思いますけれども、記者提供させていただいて、皆さまの取材を受ける場所をお知らせしたいと思います。

 もう一つ、ワクチン接種のスケジュールですけれども、まずは、ワクチン接種推奨地域になったということで、ワクチン接種のプログラムというのを今、私どもで作っております。そのプログラムというのは、県内の全ての養豚農家さんに、こういう順番といいますか、こういうスケジュールでワクチンを打ちますという計画を国に出します。それを国に出しまして、国の牛豚等疾病小委員会という専門家のところでその私どものプログラムを確認していただいて、これでいいですよっていうのが出ましたら、知事の告示でもって、ワクチン接種というのができるようになります。他県の例を見ますと、まだワクチン接種始まってる県はないんですけれども、いろんな報道を見ますと、2週間程度でワクチン接種までこぎつけたいという、そういうスケジュールでございますので、私どもとしましても、2週間程度でワクチン接種を開始したい。なるべく早くワクチン接種を始めたいというふうに考えております。以上でございます。




ページの先頭へ戻る